イワシの缶詰でEPAを摂取!髪の薄毛を改善!イワシで毛母細胞を活性化、血液をサラサラに!

目次
イワシを食べると、血液がサラサラになり薄毛を改善させるとTVで話題になりました。
どのような仕組みで髪の毛に良い状態になるのかを、イワシをテーマに解説していきます!
ページの総論はこちらです。
- 肉や糖質が多い食事をしていると薄毛の原因に!体のダメージには注意が必要!
- 青魚のイワシには必須脂肪酸のEPAやDHAがたっぷり!イワシの種類で誤差があるので注意!
- EPAやDHAのα-リノレン酸は必須脂肪酸のオメガ(ω)3系で抗炎症作用や血液をサラサラに!
- イワシにはEPA以外にもメチオニンやコエンザイム、核酸など髪や頭皮に良い成分が豊富!
- イワシを食べるという事は、すなわち血管を綺麗にして頭皮の毛母細胞を活発にする!
- 人間の血管は加齢で傷ついていくが、EPAでプラークの安定化、動脈硬化の予防になる!
- イワシの缶詰がおすすめだが、EPAはイワシ以外にも青魚に豊富に含まれている!
生活環境の悪化で、薄毛の進行へ!
中高年になり、抜け毛が増えていき薄毛が進行し大変苦労していらっしゃる方も多いと思います。
頭皮の薄毛やAGAは様々な要因が考えられますが、まずは生活環境の問題があります。
つまり不規則な生活ですね。
- 肉や脂っこい中華に糖質中心な食生活で、魚やサラダをあまり摂らない。
- 付き合いも多く、過度な飲酒が増え、二日酔いでいる事が多い。
- 年を取るにつれ、運動をしなくなり、肥満体系である。
- 若い部下や上司との関係を良好に保とうとストレスが増加している。
- ゲームや子供の相手をして、良質な睡眠が不足している。
- 趣味に費やす時間がなく、煙草の喫煙量も増えている。
30代から50代になると上記のような体に悪い事が増加傾向にあります。
これらは直結はしていませんが薄毛を進行させる不安材料として注意するべき事です。
もちろん遺伝や加齢による薄毛もありますが、体にダメージを与えてる量でも薄毛は進行します。
加齢だからこそ、健康に気を使い薄毛を食い止めねばならないのです。
今回はこの中から、魚の部分にあたるイワシを取り上げていきます。
青魚のイワシに含まれる成分!
イワシには不飽和脂肪酸の必須脂肪酸、オメガ3系のEPA(エイコサペンタエン酸)・DHAを中心に、髪の主成分でもあるケラチン(18種類のアミノ酸結合タンパク質)を組成するメチオニン・シスチン・グルタミン酸・ロイシン・アルギニン酸・リジンを多く含んでいる魚です。
その他にもナイアシンやマグネシウム、カルシウムにリン、微量になりますがビタミンB群やDにパントテン酸などが含まれています。
(イワシの種類のウルメイワシ・マイワシ・カタクチイワシなどによって含有量には多少違いがありますのでご注意下さい。)
必須脂肪酸とEPAを知ろう!
青魚に多く含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)は、必須脂肪酸(多価不飽和脂肪酸)のひとつです。
必須脂肪酸とは体の中で合成する事ができない脂肪酸で、食物から摂取する事で体内に取り入れて合成します。
必須脂肪酸には2種類あり、オメガ(ω)6系(n-6)と、オメガ(ω)3系(n-3)があります。
n-6系はリノール酸(植物油)からAA(アラキドン酸)が合成され、炎症を起こし動脈硬化を促進させます。
n-3系はα-リノレン酸(シソ油やエゴマ油など)からEPAやDHAが合成され、炎症を抑え血液をサラサラにします。
しかしながらα-リノレン酸からEPAが作られる量はそれほど多くない為、EPAを直接体内に摂取した方が効率が良いので、EPAを多く含むイワシなどの青魚を中心とした食生活が注目されているのです。
EPAは血管年齢を若返らせる効果、つまり血液に漂っているコレステロールや中性脂肪を取り除き血液を綺麗にして動脈硬化を遠ざける成分なのです。
EPAを多く含む青魚としては、イワシ以外にもマグロやさば、真鯛にブリ、さんまなどがあります。
n-6とn-3は競合していて、心疾患や炎症、アレルギーや癌を引き起こす生理活性分子の、促進と抑制の競合関係にあります。
n-6は炎症系を促進させる悪い物質のように思われますが、血中のコレステロールを下げる役目もあるため、まったく摂取しないようにするのではなく、程よく取り入れるようにしましょう。
n-3は抗炎症作用や紫外線による皮膚ダメージを抑制するので頭皮の健康へも繋がります。
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EPA以外で髪に良いイワシの成分!
イワシにはEPA以外にも下記のような頭皮を健康にする為の、血管に良い作用や毛母細胞に働きかける栄養素が豊富に含まれています。
- メチオニン・シスチン
- 必須アミノ酸のひとつ。皮膚形成に必要なシステインを生成します。
髪の99%成分ケラチンの中で最も重要な材料とされ、不足すると薄毛や抜け毛の原因にもなる。 - グルタミン酸
- シスチンの次にケラチンの割合を占める成分で髪に必要な非必須アミノ酸です。
肌の角質層内、天然保湿因子(NMF)の40%を占める成分のひとつで、不足すると頭皮が乾燥して外部からのウイルスや細菌の標的となりダメージを受けます。 - コエンザイム
- 60兆個ある人間の細胞はミトコンドリアの活動によりエネルギーが生成されていますが、その活動に欠かせないのがコエンザイムです。
頭皮の内部は毛乳頭から毛母細胞へ活動指示が出て、髪の毛が発育するのでコエンザイムは不足させない事が望ましいです。
活性酸素を除去する効果もあるのですが、加齢とともに減りやすい栄養素です。 - タウリン
- 硫黄を含む含硫アミノ酸(がんりゅう)のシステインやメチオニンから生成される栄養分。
コレステロール値を下げて頭皮の毛細血管の血行を促進する作用があると言われています。
サプリメントで過剰に摂取するほど必須ではないので、イワシなどの食材で取り入れるのが程度が最適です。
その他にも核酸と呼ばれる細胞内にある物質で、DNA(デオキシリボ核酸)とRNA(リボ核酸)から成る栄養素もイワシには含まれています。
DNAは遺伝子の本体で、様々なタンパク質の配列設計図を持っていますが、その設計図を元にタンパク質を合成するのがRNAです。
頭皮の内部にある毛母細胞も細胞分裂を繰り返してタンパク質(ケラチン)の髪を形成していくので、イワシに含まれる核酸は重要な栄養素と言えます。
(わかさのDNA核酸サプリメントもコエンザイムQ10入りで販売中でした。)
血液を綺麗にする事で、薄毛の予防に繋がる意味を知る!
前項で、イワシには栄養素がたくさん含まれている事が分かりました。
日本人は元々魚を食べ育ってきましたが、近年では欧米のような肉中心の生活に切り替わりました。
インターネットで簡単に海外製品が輸入できるようになり、物流も新鮮な素材を早く運搬するために空輸化が進んだ影響と思われます。
イワシなどの青魚を食べないとEPA値が減少し、血液がドロドロになり、動脈硬化を進行させます。
これが頭皮に張り巡らされた、毛乳頭まで栄養素を届けなくてはいけない毛細血管が固まったり、ときにはゴースト血管として干上がってなくなってしまいます。
栄養素や酸素が届かなければ、毛母細胞の細胞分裂活性化が起きませんので、必然的にケラチンの生成が出来なくなり発毛が減少します。
血管は大事にしないと危険!動脈も毛細血管も!
本来血管は体中に張り巡らされていて、毛細血管は手や足の指先、ペニスの陰茎海綿体まで隅々に及びます。
これは栄養素や酸素を体の臓器や脂肪、筋肉や皮膚の細胞に運ぶ為で重要な役割を担っています。
しかし人が生まれてから、ほとんど活動している状態なので、血管は徐々に劣化していきます。
早い人だと10代から、遅くても30代には血管が傷ついていきます。
なぜ血管が傷つくのか説明していきましょう。
血管を流れる血液中には、栄養素や酸素もありますが、全身の細胞から受け取ったいらない炭酸ガスや老廃物、中性脂肪にコレステロールやトリグリセリド(脂質)も循環しています。
(中性脂肪などの脂質は水に溶けないのでアポタンパク質と呼ばれる親水性の物質と結合して、粒子となって浮遊しています。)
これらの悪い物質が血管壁へ入り込みと、マクロファージ(白血球の一種)と呼ばれる細胞が異物として消化活動をはじめます。
量が少ない場合は消化して終わりなんですが、量が増え始めるとマクロファージも限界を超えて、やがて死んでいきゴミとなって血管壁の内側に蓄積されていくのです。
これがアテロームプラークの形成で、血管の内腔が狭くなり血流の減少や血圧の上昇、血管内皮細胞へのダメージが増大します。
血管は柔軟性があるのが本来の姿ですが、プラークが出来ると固く壊れやすい状態になっていきます。
酸素や栄養素も流れてこないので、細胞が新血管を形成する事も出来ず、良いことがひとつもありません。
これがいわゆる、動脈硬化です。
動脈硬化によって弱っている血管に、追い打ちをかけるように高血圧状態で血液が流れてくるので、圧力に耐えかねて傷が出来ていきます。
血管の傷を塞ごうと活動するのが血小板ですが、凝集するとやがて血栓が形成されていくのです。
体外では、外傷による流血した傷口を塞ぐ大きな役割を担っている血小板ですが、血管内ですと返って厄介な性質なのですね。
血管の内膜で血栓はプラークにくっついて存在していますが、何かの弾みで剥がれたりプラークの破裂などで血液中に流れ出る事もあります。
この血栓が徐々に心臓や脳の動脈を塞いでいき、積み重なる事で蓄積し完全に血流をストップさせると脳梗塞や心筋梗塞となるのです。
イワシのEPAで心血管疾患を予防する!
イワシに多く含まれるEPAは、心臓血管イベントを抑えてプラークの安定をはかると言われています。
EPAを体内に多く取り入れる事で、プラーク内の脂質成分が減少しコラーゲン含有量が増加する事で線維性被膜が厚くなり、プラークの質を良い状態へ変化させているのです。
(これらはEPA単独よりもDHAと合わせて摂取した方がより効果が高いエビデンスがあります)
その他にも血液粘度を下げて(血液サラサラ)、血圧を低下させる事も分かっています。
これらの事からもEPAは、動脈硬化・Ⅱ型糖尿病・高血圧・脂質異常症の発症を抑制し血管や血液に有意な事が認められています。
イワシ缶で薄毛を改善!効果に期待しよう!
イワシを摂取するにあたり、おすすめの食品は缶詰です。
EPAは熱に非常に弱く、青魚の油に多く含まれているため、グリルで焼いてしまうとかなり量が減少してしまうのです。
缶詰はイワシを水揚げした後に、真空保存で製造されているためEPAが閉じ込められて缶詰にぎっしり入っています。
缶詰の残り汁まで、綺麗に飲み干す事でEPAをもれなく摂取出来ます。
(煮汁は少し糖質も気になるところなので、出来れば日頃に適度な運動を取り入れた方が血糖値減少に効果的です。)
中高年のサラリーマンの方ですと、お昼の牛丼を変更して、コンビニでご飯・カップの味噌汁・イワシの缶詰なら同じ値段で栄養のレベルが変わってきます。
夕食ならいつもの食事にイワシの缶詰を添えて、ご飯を半分に抑えてみても糖質を制限する事で動脈硬化予防に繋がります。
EPAはイワシだけでなく、サバやさんまにも多く含まれているのでイワシの缶詰に飽きたら変更してみるのも良しですね。
TVの「名医のTHE太鼓判!」ではイワシ漁師には薄毛の方が少なく30人中4人だけと放送していました。
漁師の血管年齢を調べると89歳の方が46歳と若々しく、EPA値も基準の最高値に近かったです。
漁師さんは缶詰ではなく、たたきのなめろうにして食べていました。
火を通さず、イワシ油も逃がさず缶詰級に素敵な食べ方です。
EPA値は毎日摂取すれば、すぐに上昇させる事が出来るので維持する事が大切です。
毎日の小さな事の積み重ねが、自分の髪や頭皮に良い結果をもたらしてくれそうですね。
ご閲覧頂きありがとうございました。
2019年6月20日 高橋 優一